27人の専門家による50歳から後悔しない人生を送るためのモヤモヤ解消法を1冊に凝縮した「50歳から必ずやっておくべき10のこと」(PHP研究所)という本を紹介します。
この本は「THE21」というビジネスパーソンに役立つ情報を届ける月刊誌による、人気企画からのベストセレクションを書籍化したものです。
「モヤモヤをかかえているなら」、「今の仕事の成果を上げるには」、「将来の自分の仕事のために」、「将来の自分の人生のために」といった4つの大項目について、10章構成で書かれています。
「50歳から必ずやっておくべき10のこと」の構成
「50歳から必ずやっておくべき10のこと」の構成は以下のようになっています。
第1章 今こそ「仕事観」を変えよう!
- 「4つの好条件」を備えた50代こそチャンスの時期だ……出口治明さん
- 鈍感力を身につけて、等身大の自分で生きる……佐々木常夫さん
- 自分自身の限界を「年齢」で決めるのはやめよう……児玉治美さん
- 「上機嫌」と「雑談」が50歳からの人生を決める! ……齋藤孝さん
第2章 リーダーとしてチームを導こう
- チームのメンタルを強くする「変革型リーダー」の条件……荒木香織さん
- 注目を集める「社員エンゲージメント」。カギを握るのは中間管理職だ! ……柴田彰さん
第3章 部下に仕事を任せよう
- 部下が自ら動き出す! できる上司の「任せ方」……伊庭正康さん
- 部下との相性に左右されない「個性タイプ別」仕事の任せ方……古野俊幸さん
第4章 部下を育成しよう
- 「1on1」では「部下から教わる」つもりで傾聴しよう……世古詞一さん
- 部下の成果と成長を阻む「コーチング」の4つの誤解……田近秀敏さん
- アドラー流「褒めない」「叱らない」「教えない」部下育成法……小倉広さん
- 多忙なリーダーこそ「部内コーディネーター」に徹しよう……浅井浩一さん
第5章 人生後半戦のキャリアを見直そう
- キャリアの棚卸しをして、会社に縛られない道を選ぶ……木村勝さん
- 会社組織で働き続けるなら「トラリーマン」を目指そう……仲山進也さん
- 50歳からのキャリアは、「わがまま」に切り拓く! ……大塚寿さん
第6章 転職・独立・起業についても考えてみよう
- 人生後半戦の可能性を見出す50代に向けた「7つの質問」……前川孝雄さん
- beingよりもdoingがあなたの市場価値を決める……黒田真行さん
- ベテラン社員の経験とスキルが活かせる「地味な起業」……田中祐一さん
第7章 会社の外での活動を始めよう
- 定年後に「黄金の15年」を迎えられるかは、50代の働き方にかかっている……楠木新さん
- “普通”のキャリアを武器にした「遅咲き副業」のススメ……中山マコトさん
- 第2の人生が豊かになる「本当にやりたいこと」の見つけ方……八木仁平さん
第8章 定年後の「お金」に備えよう
- 定年後の「お金の不安」をゼロに! 「WPP」と家計管理法……大江英樹さん
- 50歳以降に迎える収入ダウンの「4つの崖」と「見えざる2つの崖」とは?……水上克朗さん
第9章 定年後の「健康」に備えよう
- 健康を維持する黄金比がひと目でわかる「食のピラミッド」……白澤卓二さん
- 100歳でも元気に歩ける身体を作る! 骨盤・口・脚のトレーニング法……中野ジェームズ修一さん
第10章 定年後の「孤独」に備えよう
- 「一人」でも「皆」でも楽しめる「孤独力」を身につけよう……保坂隆さん
- 「緩い人間関係」を作って、定年後の孤独に備える……河合薫さん
このような10部構成になっており、4つの大項目の中から自分が最も関心がある部分から読み進めることができるようになっています。
「モヤモヤをかかえているなら」⇒第1章へ
「今の仕事の成果を上げるには」⇒第2章、第3章、第4章へ
「将来の自分の仕事のために」⇒第5章、第6章、第7章へ
「将来の自分の人生のために」⇒第8章、第9章、第10章へ
「50歳から必ずやっておくべき10のこと」を読んだ私の視点
私は、この本に登場する多くの専門家の方の本を読んだことがあるために、親近感を持ってスラスラと読みすすめることができました。
50代という何かモヤモヤしたような、吹っ切れるような世代の問題点や考え方を、それぞれの経験をベースにかかれていて参考になりました。
大学を卒業するまでの「教育ステージ」、会社にはいって定年を迎えるまでの「勤労ステージ」、そして「その後の「引退ステージ」というように3つにしっかりと分けることのできないのが今の時代です。
新卒一括採用、終身雇用、年功序列、定年退職という制度は崩壊しています。
50になると果たして定年まで働けるのか、定年後はどうなるのか、自分の人生は何なのかというような迷いも出てきます。
でも、多くの50代は試練に直面しながらも前進しているのです。
出口さんの話
特にに印象に残ったのは、出口さんの話です。
49歳で左遷、55歳で子会社出向。
このまま人生終わりかと思いきや、58歳でライフネット生命の前身となるライフネット企画で起業して、見事に大逆転を話した出口さん。
人生後半戦で成功するか否かは、「ちょっとした意識の差」と「準備」にすぎないといういう。
そして「仕事は人生の一部」と達観すれば、かえって仕事の質が上がるという。
そうすれば、自分を押し殺さずに正しいと思ったことを主張し、自分のやり方で進めることが出来る。
50代にやってくる試練をチャンスととらえて前向きにチャレンジしていけるかが残りの人生で輝けるのかの分かれ道。
50代になったら、より自然体で生きる。
しっかりと第2の人生を歩んでいく準備のためのヒントを見つけることのできる本です。
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