人生100年時代って、最近よく耳にしませんか?
人生100年時だという言葉を聞いて、皆さんはどのように感じるでしょうか?
「うわー、すごい!そんなに長く生きられるのか。やったー!」
それとも
「人生100年かあ、そんなに長く生きなくていいのだけど?」
私が今まで聞いた反応の多くは、後者に近いものがほとんどでした。
人生100年時代という言葉は、どうしてあまりポジティブに聞こえずネガティブに聞こえるのか?
それは人生100年時代が、自分にとって何を意味するかがぼんやりしているからかもしれません。
人生100年時代の生き方は何が変わるのか?人生100年時代を生きるポイントは何でしょうか?
もっとも大きな変化は、人生を「教育期間」「勤労期間」「引退期間」の3つのステージで人生を考えることができなくなるということです。
それを踏まえて50代から人生設計をすることです。
人生100年時代は、私たち50代の差しせまった問題です。
人生100年時代で何が変わる?人生100年時代の生き方のポイントは?
人生100年時代で何が変わるのか?
実際のところは「誰にもわからない」ということだと思います。
というのも、人生100年時代を前提にして生きてきた人はほぼいないからです。
私たちの親の世代の生き方は参考になりません。
参考にすべき、ロールモデルがないのです。
そもそも人生100年時代という言葉は、2016年に出版された「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著:東洋経済新報社)という本の中ではじめて提言された言葉です。
そこで「人生100年なの?」と蜂の巣をつついたようになりました。
今まで人生80年と刷り込まれていた私たちにとって、20年も伸びるのか?どうやっていきればいいのだろう?お金は足りるのか?となったわけです。
本の中で紹介されていますが、もっとも大きな変化は、人生を今までのように「教育ステージ」「勤労ステージ」「引退ステージ」の3つのステージにきれいに分けて考えられなくなるということです。
「大学まで勉強して、新卒で入社し定年まで働く、その後は引退して年金生活」このパターンができないということですね。
ただ終身雇用はすでに崩壊していますし、年金額も減ってきていますので、この問題は必ずしも今始まったのではないともいえます。
私たち50代が人生100年時代を迎えるにあたり、今考えるべきは以下の3点です。
- 人生100年時代の生き方(50代にとっては定年後の生き方)
- 人生100年時代の働き方(50代にとっては定年後の働き方)
- 人生100年時代のお金(50代にとっては老後資金の問題)
この3点を踏まえた人生設計をすることが、100年時代の生き方のポイントです。
そして50代は、定年後の生き方、定年後の働き方、老後資金をどうするかという視点が必要だと思います。
人生100年時代はおかしい?本当に来るのでしょうか?
人生100年時代はおかしいのでは?人生100年時代は嘘だ!という意見もあります。
100年時代は本当にくるのでしょうか?
厚生労働省の平均寿命の推移をみると、男女とも平均寿命は着実にのびており、2020年の日本人の平均寿命は男性が81.64歳、女性が87.74歳となっています。
さらにこんな資料もあります。
これは各国の2007年生まれの寿命の中央値の推測です。
なんと2007年生まれの半数は、107歳までいきるというのです。
何か、恐ろしいですね。
先ほどの「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」なかでは、2007年以外にもいくつかの年代について、その年代の50%が到達しうる年齢が紹介されています。
今の50代の中では1967年生まれが取り上げられていますが、これによると1967年生まれの半数は95歳から98歳にまで生きるのだそうです。
これを見ると、人生100年時代は嘘、人生100年時代はおかしい、人生100年時代に根拠はないともいってはいられないですね。
人生100年時代は、おかしいというわけではないのです。
人生100年時代とまでいかなくても、私たち50代は人生95年時代の準備はしておいたほうがよさそうです。
サザエさんの父、波平の人生の場合
私は今56歳です。
年齢の話をするときに、よく引き合いに出されるのがサザエさんの浪平です。
サザエさんの登場人物は歳をとらないので本当はどんな人生だったのかがわかりませんが、浪平の年齢は放送開始当時54歳です。
私はもう浪平の歳を超えているのですね。(涙)
「俺もあんな風にみえるにかなあ?」と驚いてしまいます。
でもサザエさんが放送開始になったのは1969年(昭和44年)なので、昭和40年生まれの私は昭和44年当時4歳なので、時代的にはタラちゃん(3歳)の一つ上ということになります。
「タラちゃんも55歳になって人生100年時代を考えているかな?」
何か不思議ですね。
話を浪平に戻すと昭和44年の時は、定年はまだ55歳ですから、定年退職の直前ということですね。
ちなみに昭和44年の男性の平均寿命は、先ほどのグラフで見ると70歳ぐらい。
浪平は55歳で定年退職し、70歳までの引退ステージは15年です。
こんな感じの人生です。
こうやってみると大正生まれの浪平の人生は、「教育ステージ」「勤労ステージ」「引退ステージに」の3ステージのパターンになっていることがわかります。
私の父が歩んできた人生の場合
私の父は、昭和7年生まれ昭和一桁世代です。
先日亡くなった石原慎太郎と同世代、同じ高校の出身です。
サザエさんの父、浪平は54歳、マスオさんは28歳(結構若い!)、私の父は昭和44年当時では37歳ということになるので、浪平の後輩でマスオの先輩の年齢です。
私の父は、大学を出て当時は花形だった紡績会社にはいり、60歳の定年まで(1980年代に定年は55歳から60歳に努力目標ひきあげ)勤めて、定年後は年金で暮らしています。
今年で90歳になりますが、おかげさまでまだ元気にしています。
父は、サラリーマン生活の晩年に出世競争があり、うまくいかずに結構つらい思いをしたようですが、それでも新卒から定年まで子会社出向もありましたが、基本的には1社につとめました。
こうみると父の人生も、昭和一桁世代も「教育ステージ」「勤労ステージ」「引退ステージに」の3ステージのパターンになっていることがわかります。
父は平均寿命よりも長く生きていますが、定年退職から30年と浪平の倍の長さがあります。
平均寿命の80歳としても、浪平の時代より5年定年後の引退ステージが長いですね。
父の世代が定年後30年あっても、安心して生活できているのは年金のおかげです。
高度成長期でがっちり終身雇用と年功序列が機能し、年金が盤石でした。
貯蓄プラス退職金、高い金利と、年金で十分に暮らしていけました。
私(KOHEI)が今まで歩んできた人生の場合
次は私の今までの人生を簡単に紹介します。
私は1965年(昭和40年)生まれの56歳です。
(詳しくはプロフィールをご覧くださいね)
いわゆるバブル世代の最初の歳です。
大学をでて広告会社に就職し、32歳でアメリカに1年自費留学、戻ってきた33歳で外資系のネット通販にスタートアップではいり日本トップにたつも、50歳でリストラ、そこから3回の転職をします。
転職3社目で理由の分からない降格をいわれ、会社に雇われている限りは自分の人生を生きられないと思い退職、サラリーマンを辞めて起業することにしました。
ここから先はどうなるかまだ分かりませんが、このブログをしばらくたって読んでいただければと思います。
私の生き方、人生の選択の問題もありますが、浪平や父と比べてどうでしょうか?
明らかに違いますよね。
少なくても「教育ステージ」「勤労ステージ」「引退ステージに」というようにきれいに3つにはなってませんし、これからもなりそうにありません。
また私たち50代は、定年の60歳から65歳までの働き方も重要になってきます。
60歳からどんな選択をするか?さらに年金受給開始年齢は70歳までひきあげられるかもしれません。
定年まで1社で働くどころか、会社も5社かわり、さらに定年まで会社員でいられなかった。
そして定年といわれる60歳からは、もし100歳まで生きたら、40年もあります。
定年後は浪平世代の2.6倍、父の世代の2倍の長さです。
これってもはや「引退ステージ」と呼ばないですよね。
そしてこれから、人生100年時代をどう生きるか?
ここを考えるのが今の50代には大切なのだと思います。
人生100年時代に考えるべきこと
ここまで人生100年時代について、浪平、私の父、そして私の例をとって考えてみました。
浪平の時代や父の時代と、私たち50代とは明らかに状況が明らかに違いますね。
やはり人生100年時代は3ステージというのはかなり難しそうです。
人生100年時代の考えるべき点はやはり3つあると思います。
- 生き方→いかに人生をワクワクしながら生きがいをもって過ごし続けるかということ
- 働き方→自分のやりたいことをしながら働けるかということ
- お金は→人生100年、定年後40年かもしれない時間をお金の不安なしに過ごすこと
これらをしっかり考えずに定年後に突入すると、けっこうまずいことになるかなと私は思っています。
人生100年時代をどう生きる
人生100年時代の生き方、人生100年時代の働き方、人生100年時代の老後資金。
この3つの中で、要になるのは「人生100年時代の働き方」だと私は思います。
やりがいをもってずっと働くことができれば、満足する生き方もできますし、長く働ければ老後資金の不安もなくなっていきます。
問題なのは、やりがいをもってずっと働くことが、今の会社でできるのか?ということ。
3ステージが通用しないということは、いつ会社がなくなっても不思議ではないということであり、会社に勤めている以上、常に会社からの収入源に依存することになります。
会社にたよる、しかも1社にたよるのはリスクが高い、高すぎると思います。
でも、もし自分がやりたいことをして稼ぐ力をつければ、状況は一変します。
会社に依存せず、自分の好きなことをやって稼げば、楽しいですし、いつ定年にするかは自分で決められるのです。
ずっとやりがいをもって働くことは老後資金の不安を取り除き、健康にもプラスに働きます。
人生100年時代の正しいやり方は、まだだれもわかりませんし、ひとそれぞれに置かれている状況も考え方も違います。
私の選んだ選択肢は、好きなことをして自分で稼ぐ力をつけることです!
【人生100年時代の生き方は?】まとめ
人生100年時代は、私たち50代にはある程度確実です。
そして人生100年時代をどういきるかの正確な答えを知っている人はいません。
ただ浪平、父、私の今までをみてもわかるように、私たち50代以降の世代は「教育ステージ」「勤労ステージ」「引退ステージに」の3ステージでは生きられません。
そのためには、100年時代の働き方が重要になってきます。
自分で稼ぐ力が重要になります。
なぜなら、好きな事を仕事にして働くことできれば、生きがいをもってずっと働くことができれば、老後資金の不安もいらないからです。
人生100年時代、ワクワク生きるか、消化試合になるか、50代の今が人生のターニングポイントのような気を私はしています。
人生100年時代の生き方を切り開いて、子供たちのロールモデルになろうじゃありませんか!
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