ミドル・シニアのライフシフト術|人生100年時代後半戦の生き方

ミドル・シニアのライフシフト

人生100年時代は変化の多い時代。

未来を予測することが難しい時代です。

そして今の40代、50代、60代、いわゆるミドル・シニアといわれる世代は、人生後半戦に向けてのライフシフトが必要になります。

他人ごとではありません。

なぜなら、親の世代は普通だった人生3ステージがもう通用しないから。

参考にすべきロールモデルがないからです。

ミドル・シニアのこれからの人生後半戦は、自分で切り拓いていかなくてはなりません。

人生後半戦を、自分が主役のワクワクする人生にするためにも、変化の時がきたときに慌てないためにも、ライフシフトとは何かを理解しておきましょう。

  • ライフシフトとは何か?
  • 人生3ステージが通用しないと何が起きるのか?
  • ミドル・シニアのライフシフトは、いつどのようにおきるのか?

この記事では、ミドル・シニアのライフシフト、人生100年時代の後半戦の生き方について解説します。

目次

ライフシフトとは?

ライフシフトとは、生き方をシフトさせること。

ライフシフトとは、自分のもっている価値軸にしたがって、自分の生き方や働き方を自分で選んで進んでいくことです。

なぜライフシフトが必要になったのか?

それは人生が長くなったからです。

以下の左側のグラフは、厚生労働省の平均寿命の推移です。

2020年の日本人の平均寿命は男性が81.64歳、女性が87.74歳となっています。

そして右側のグラフは、各国の2007年生まれの寿命の中央値の推測です。

なんと2007年生まれの半数は、107歳までいきるというのです。

左図 ソース:厚生労働省 平均寿命の推移 右図 ソース:Human Mortality Database, University of Californiaをもとに株式会社ぱむにて作成

今も伸びている平均寿命がさらにのびて、人生100年時代になる。

私たちミドル・シニアには関係ないのではと思う人もいるかもしれませんが、大ありです。

「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著:東洋経済新報社)の中では、いくつかの年代の50%が到達しうる年齢が紹介されています。

今の50代では1967年生まれが取り上げられていますが、これによると1967年生まれの半数は95歳から98歳にまで生きるのだそうです。

人生100年時代は、すでに始まっています。

人生3ステージが通用しないと何が起きるか

人生100年時代になり人生が長くなると、なぜライフシフトが必要になるのか。

理由は今まで普通だった人生3ステージが通用しなくなるからです。

人生3ステージとは、人生を「教育ステージ」「勤労ステージ」「引退ステージ」の3つのステージにわけて考えること。

人生3ステージ

親の世代までは「大学まで勉強して、新卒で入社し定年まで働く、その後は引退して年金生活」という人生が大半でした。

人生100年時代は、終身雇用も崩壊し、定年後も70歳までみんな働く時代、人生を3ステージで生きることは無理なのです。

人生3ステージが通用しないと何が起きるのかを、実例をまじえてもう少し詳しく見ていきます。

サザエさんの波平世代の人生

年齢の話をするときに、よく引き合いに出されるのがサザエさんの浪平です。

そこで波平と昭和7年生まれの私の父と、昭和40年生まれの私の人生を比べてみました。

以下は、波平の人生を3ステージの図にしたものです。

波平の人生

しっかり3ステージです。

サザエさんの放送がはじまった昭和44年の浪平の設定年齢は54歳です。

当時、定年はまだ55歳ですから、定年退職の直前ということですね。

ちなみに昭和44年の男性の平均寿命は、先ほどのグラフで見ると70歳ぐらい。

浪平は55歳で定年退職し、70歳までの引退ステージは15年です。

昭和一桁の父の世代の人生

次は昭和7年生まれ昭和一桁世代の私の父の世代の人生です。

昭和一桁の父の世代の人生

父は、大学を出て当時は花形だった紡績会社にはいり、60歳の定年まで勤めて、定年後は年金で暮らしています。

父の世代も「教育ステージ」「勤労ステージ」「引退ステージに」の3ステージのパターンになっていることがわかります。

父の世代は、寿命がのびたので引退ステージが波平世代よりも長くなります。

そして定年後の引退ステージを安心して生活できるのは年金のおかげです。

高度成長期で終身雇用と年功序列がしっかりと機能し、年金が盤石でした。

貯蓄プラス退職金、高い金利と、年金で十分に暮らしていけました。

昭和バブル世代の私の人生

そして昭和40年、いわゆるバブル世代の私の、ここまでの人生です。

昭和バブル世代の私の人生

大学をでて広告会社に就職し、32歳でアメリカに1年自費留学、戻ってきた33歳で外資系のネット通販にスタートアップではいり日本トップにたつも、50歳でリストラ、そこから3回の転職を経て独立します。

私の生き方、人生の選択の問題もありますが、浪平や父と比べてどうでしょうか?

明らかに違いますよね。

「教育ステージ」「勤労ステージ」「引退ステージ」の人生3ステージは崩れています。

また私たちの世代は、定年の60歳から年金開始の65歳までの働き方も重要になってきます。

そして定年といわれる60歳からは、もし100歳まで生きたら、40年もあります。

これってもはや「引退ステージ」と呼ばないですよね。

60歳からの人生100年時代をどう生きるか?

ここを考えるのが今のミドル・シニア世代には大切なのです。

これからのミドル・シニアの人生

このように、これからのミドル・シニアで世代には、人生3ステージは通用しません。

これからのミドル・シニアの人生

そもそも定年の60歳までひとつの会社で働くことは難しいですし、もし定年まで働いても65歳の年金受給開始まで乗り切らなければなりません。

そして父の時代には盤石だった年金だけに頼るわけにもいきません。

老後資金では、年金だけでは2,000万円の老後資金が不足するという金融庁の試算が物議をかもしだしました。

金融庁のレポートで示された試算は、男性65歳、女性60歳、夫婦2人が30年生きた場合なので、100歳まで生きると資金はもっと不足します。

これでは今のまま何もしなければ、人生100年時代をワクワクなんて、過ごせませんよね。

50代から定年前後に変化に備える

今までの生き方、働き方のままでは、人生後半戦はワクワクの生き方にはなりません。

これからのミドル・シニアが人生後半戦を楽しいものにするには、ライフシフトは欠かせないのです。

ライフシフトのポイントになるのは、50代です。

50代になると会社の中の自分の位置もきまってくる。

役職定年や早期退職、異動や降格といった変化があるかもしれないのが50代です。

そしてすぐにやってくる定年の60歳。

ここでなんとなく定年再雇用を選んで、年金受給年齢まで嫌々仕事を続けるのでは、人生は辛くなります。

50代から定年前後に変化に備える

年金受給開始年齢も、70歳までひきあげられるのも時間の問題です。

だからミドル・シニアは50代から定年後の準備をしましょう。

ミドル・シニアのライフシフト

50代になったら、人生後半戦にむけてライフシフトをする準備をする。

そしてタイミングがきたら、思い切って旅立ちます。

自分のもっている価値軸にしたがって、自分の生き方や働き方を自分で選んで進んでいくのです。

ミドル・シニアのライフシフト

ライフシフトは価値軸のシフトです。

人生後半戦に向けて、生き方と働き方を変える。

ワクワクすることで、自分で稼ぐ力をつけるのです。

ワクワクをさがして、本当の自分と出会えば、人生がゆっくりと方向転換していきます。

会社に依存して自分を犠牲にして嫌々働くのではなく、ワクワクすることを生きがいにして、好きな仲間と楽しく働く人生後半戦のスタートです。

これからの人生は富士山型から連峰型へ

ここまで見てきたように人生100年時代は、人生3ステージからマルチステージに変わりました。

人生100年時代のこれからの人生は、人生でひとつの大きな山を登っておりる富士山型から、人生にたくさんの山がある連峰型の人生になります。

これからの人生は富士山型から連峰型へ

こらからのミドル・シニアは山をくだるだけではなく、まだまだ超えるべき山があります。

大切なのは、嫌々山を登るのではなく、ワクワク楽しく登ること。

だから自分の好きなこと、ワクワクすることを仕事にして後半戦を生きるのです。

私の人生もすでに連峰型

すでにご紹介したように、私の人生もすでに3ステージは崩れて連峰型になっています。

以下は私の人生のライフマップですが、すでに4回のライフシフトサイクルがあったことがわかりました。

私のライフシフトサイクル
  • 第1のライフシフトサイクル:広告制作会社時代
  • 第2ライフシフトサイクル:RS JAPAN構築時代
  • 第3ライフシフトサイクル:転職いろいろ経験時代
  • 第4ライフシフトサイクル:自分が主役の人生時代
私のライフマップ

第1のライフシフトサイクルは、社会人になって働きはじめたサイクルです。

第2のライフシフトサイクルは、会社辞めてアメリカに行き、帰国後に外資系ネット通販の立ち上げに参画した時から辞めるまでのサイクル。

第3のライフシフトサイクルは、50歳でリストラになり転職を3回する厳しいライフサイクルです。

そして心が騒いで旅に出始めたときが、私の人生の第4のライフシフトサイクルのはじまりです。

第4サイクルは、自分が主役の人生時代です。

会社に依存することをやめて、自分の価値軸で歩きはじめた、わたしにとってのミドル・シニアのライフシフトは、56歳のタイミングでした。

人生にはいくつかのライフシフトのタイミングとライフシフトのサイクルがあるのです。

人生100年時代に新しく生まれる3つのステージ

人生100年時代には、3つの新しいステージが登場します。

人生100年時代に新しく生まれる3つのステージ
人生100年時代で登場する新しいステージ
  • エクスプローラー
  • インディペンデント・プロデューサー
  • ポートフォリオ・ワーカー

エクスプローラーは、探索者であり、未知の世界と自分を発見するステージ。

人生に問いをもって、自分の日常の生活と行動からはなれ、新しい世界を探索し自分を発見していくのがエクスプローラーのステージです。

インディペンデント・プロデューサーは、組織に属さず独立した立場で自分の職を生み出すステージです。

自分の職を探すのではなく、自分の職を生み出すのがインディペンデント・プロデューサー。

ミドル・シニアが会社をはなれて独立し、自分で稼ぐ働き方を始めるのは、インディペンデント・プロデューサーのステージといえます。

このステージでは、生産性資産や活力資産、変身資産といった無形資産を充実させることができます。

そしてポートフォリオ・ワーカーは、複数の活動のバランスをとって生きるステージです。

たとえば、仕事と趣味と社会貢献などの異なったことをバランスよく、同時に行っていくようなステージになります。

このように新しいステージが現れる人生100年時代では、エイジ(年齢)とステージが一致しなくなります。

人生3ステージのように、いつどのステージにはいるかがわからなくなるのですね。

そしてどのステージに行くかを決めるのも、会社ではなくて自分です。

人生100年時代に必要な3つの無形資産

人生100年時代、マルチステージの時代を生きるために大切になるのが、無形資産です。

無形資産とは、家やお金といった形のある資産ではなく、スキルやノウハウといった形のない資産。

人生100年時代に、必要となってくる無形資産は「生産性資産」、「活力資産」、「変身資産」の3つです。

人生100年時代に必要な無形資産
  1. 生産性資産 ー 稼ぐ力
  2. 活力資産 ー 心身の健康や幸福を得るための資産
  3. 変身資産 ー 自分から変化を切り拓くいていこうとする自発的な力

「生産性資産」とは、簡単にいうと稼ぐ力です。

人が仕事で価値を提供することで収入を増やすのに役立つ知識やスキルといった資産です。

人生3ステージ時代は、教育ステージや勤労ステージの初期に、知識やスキルやノウハウといった無形資産をまとめて蓄積して、のこりの人生はその無形資産に頼って生きていくことができました。

でも今はもうできない。

だから50代は学び直しが必要です。

「活力資産」とは、心身の健康や幸福を得るための資産です。

家族や友人といった人たちはもちろん重要ですが、会社で働いている場合は、会社での人間関係やストレスなども幸福度に大きな影響をあたえます。

職場と家庭のバランスなども大切です。

特に60歳定年からの人生の幸せは、働き方が重要です。

会社に依存して会社にコントロールされる働き方は、幸福度をさげるからです。

生き方や人間関係やお金や健康のカギになります。

人生100年時代に必要な3つ目の無形資産は「変身資産」です。

「変身資産」とは、変身に対応する力でだけでなく、自分なら変身できると認識する力や、自分から変化を切り拓くいていこうとする自発的な力が含まれます。

ミドル・シニアは生産性資産と活力資産をたかめながら変身していかなければなりません。

そのためにも50代のうちに好きなことを学び直すことで、自ら変身していくのです。

ライフシフトの法則

ライフシフト・ジャパンという会社があります。

私たちは、一人でも多くの人が、

「人生100年時代」を

ワクワク、楽しく生きていける、

日本発の「ライフシフト社会」を創りたい。

ライフシフト・ジャパンのビジョン

ライフシフト・ジャパンは、このようなビジョンの元、人生100年時代をワクワク生きていくためのさまざまな活動をしています。

そのひとつにライフシフトをした人、「ライフシフター(ライフシフト実践者)」のインタビューがあります。

そして数多くのライフシフターのインタビューから紡ぎだしたのが、「ライフシフトの法則」です。

数多くのライフシフターのインタビューから、ライフシフトのプロセスには共通点があることがわかったのです。

誰もが同じようなステージを通り、同じような気づきを得ています。

それが「ライフシフトの法則」です。

ソース:ライフシフト・ジャパン「ライフシフトの法則」
ライフシフトの法則
  • 第1法則 5つのステージを通る
  • 第2法則 旅の仲間と交わる
  • 第3法則 自分の価値に気づく
  • 第4法則 変身資産を活かす

このライフシフトの法則を知ることで、ライフシフトとはどういうものなのかが理解できるようになります。

ライフシフトのはじまりには、心が騒ぎます。

今のままでいいのだろうか?といった違和感から心が騒ぐこともあれば、不本意な異動や転職の失敗などの出来事がきっかけになることもあります。

心が騒いだら、それはライフシフトのタイミングかもしれません。

そういう時は、自分の心に正直になって自分を見つめ直す旅に出ましょう。

ライフシフトの法則について詳しくは、ライフシフト・ジャパンのホームページをみてください。

 「LIFE SHIFT JOURNEY」

ライフシフトの法則をもっと知りたい、ライフシフトについて考えたいという方には、ワークショップ「LIFE SHIFT JOURNEY」(ライフシフト・ジャーニー)がおすすめです。

このワークショップはライフシフト・ジャパンが提供しているもので「ライフシフト4つの法則」をフレームワークとして、一人ひとりが「100年ライフ」をポジティブに捉え、自分らしさを生かし、ワクワク楽しく生きていくためのワークショップです。

3日間(2時間30分×3回)のオンラインワークショップです。

KOHEI

私も受講しました!

ちなみに人生の主人公として「100年ライフ」を楽しむためのワークショップ「LIFE SHIFT JOURNEY」に受講されたい方は、ご連絡ください。

Amazonギフト券2,000円もらえる、「ライフシフトの旅」 ちょっとひと押しキャンペーンが実施中です。

https://lifeshiftjapan.jp/info/9314/

申し込みの際に、私の名前とメールアドレスを記入すると、Amazonギフト券2,000円がもらえますよ。 申し込みのページには、以下のボタンからいけます。

まとめ|ミドル・シニアのライフシフト

ライフシフトとは、自分のもっている価値軸にしたがって、自分の生き方や働き方を自分で選んで進んでいくことです。

人生100年時代は、変化の多いマルチステージの時代。

これからのミドル・シニアが人生後半戦を楽しいものにするには、ライフシフトは欠かせないのです。

そしてライフシフトのポイントになるのは、50代です。

50代になったら、人生後半戦にむけてライフシフトをする準備をしましょう。

そしてタイミングがきたら、思い切って旅立ちます。

ワクワクすることで、自分で稼ぐ力をつけるのです。

ワクワクをさがして、本当の自分と出会えば、人生がゆっくりと方向転換していきます。

会社に依存して自分を犠牲にして嫌々働くのではなく、ワクワクすることを生きがいにして、好きな仲間と楽しく働く人生後半戦のスタートです。

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