昭和の高度経済成長からはじまった終身雇用は崩壊しました。
そして人生100年時代に生きるために、60歳定年後も70歳までずっと働く時代がやってきたのです。
実際に、働く高齢者の数は増え続け、2022年の統計によると65~69歳の2人に1人が働いているという現実があります。
いわゆる昭和のバブル世代(1965-1970年生まれ)や団塊ジュニア世代(1971-1974年生まれ)は、働き方を変える必要があります。
私もバブル世代です!
親の世代のように年金暮らしで逃げきれません。
会社に雇われて給料をもらうサラリーマンの働き方から、会社に依存せずに自分で稼ぐ力を身につける必要があります。
そして50代が自分で稼ぐ力を身につけるために行動すべきは今です。
会社で働いていて定期的な給料がある今のうちに、自分で稼ぐ力を身につけましょう。
この記事では、50代から稼ぐ力をつけるべき理由と、50代からの稼ぐ力の身につけ方を解説します。
個人で稼ぐ力を身につければ、定年後の人生後半戦のストーリーは180°変わってきます。
50代から稼ぐ力を身につけるべき5つの理由
なぜ50代は会社で働くサラリーマンというスタイルを変えて、自分で稼ぐ力を身につけなければならないのでしょうか。
ここからは50代が、個人で稼ぐ力を身につけなければならない理由を考えていきます。
①65歳から69歳の2人に1人が働いているという現実
まず1つめの理由は、多くの人は70歳まで働く必要があるということです。
好むと好まざると70歳まではみんな働く時代がきたのです。
2022年の働く高齢者のデータを見ると、実際に働く高齢者の比率は増えています。
すでに65歳から69歳の2人に1人が働いているのです。
そしてこの傾向は、ますます加速していくでしょう。
日本の65歳以上の人口比率は、1970年に7%、1994年に14%、今では29%に達しています。
そして2040年には約35%になるという予測もあるのです。
高齢者の比率も、働く高齢者の比率も2040年ぐらいまで増え続けるとみるのが妥当でしょう。
昭和のバブル世代(1965-1970年生まれ)や団塊ジュニア世代(1971-1974年生まれ)は、70歳まで働く覚悟をしておいた方が良い。
定年になって会社をやめてから慌てないように、今のうちに自分で稼ぐ力をみにつけるべきです。
これが50代から稼ぐ力を身につけるべき、1つめの理由です。
②人生100年なら老後資金はたりなくなる
2つめの理由は、老後資金がたりなくなるからです。
なぜ多くの人は70歳まで働くのか?
大きな理由は老後資金の不安があるからです。
2019年に金融庁が発表した報告書の「人生100年時代には老後資金が2,000万円不足する」という試算がありました。
議論になったのを覚えている方も多いのではないでしょうか?
男性65歳、女性60歳、夫婦2人30年生きた場合に、年金だけでは足りなくなる。
老後資金が約2,000万円が不足するというものです。
夫婦2人が30年生きる場合、65歳から毎月の不足額が55,000円になり、55,000円×12か月×30年=19,800,000円不足するというわけです。
この試算は、夫婦2人が30年生きる場合ものですが、大きく外れていないでしょう。
詳しくは、以下の記事を参照してください。
もし夫婦2人が100歳まで生きるとしたら、さらに足りなくなります。
それにこの試算には大きな病気になった場合の、医療費などは加味されていません。
こういった点からも、老後資金に不安がある人は多いでしょう。
老後資金に関しては、若い人よりも昭和バブルから団塊ジュニアの世代がもっとも危険だと私は思っています。
今の50代は、一括採用、年功序列、終身雇用、定年退職という親の世代と同じ枠組みで今まで生きて、会社以外で稼ぐトレーニングをしてきていません。
さらに親の世代と同じように、年金まで何とか働いてあとはリタイアしようという考えが心のどこかにまだある。
今の20代や30代は、そもそも死ぬまで1社に勤めようとか、年金をあてにしようとか思っていません。
個人で稼ぐ力や、稼ぐための創造力は、昭和バブルから団塊ジュニアの世代と比べて圧倒的に高いと感じます。
そういう意味で、会社に依存する生活に慣れきってしまった昭和バブルから団塊ジュニアの世代が一番危険です。
そしてこの世代は、サラリーマン以外でお金を稼いだことがないので、個人で稼ぐ力を身につけるための準備期間も必要になると思うのです。
③会社も国も守ってくれない
3つめの理由は、もう会社も国も守ってくれないからです。
終身雇用は崩壊し、年金制度も限界に近づき、会社や国は、いつまでも守ってくれません。
その根拠のひとつが、2021年4月1日の高年齢者雇用安定法、通称「70歳就業確保法」の改定です。
- 70歳までの定年引上げ
- 定年制そのものを廃止
- 70歳までの継続雇用制度の導入
- 70歳までに継続的に、業務委託契約を締結する制度の導入
- 70歳までに継続的に、事業者が自ら実施する社会貢献事業、あるいは事業者が委託・出資等をする団体が行う社会貢献事業に従事できる制度の導入
改定された「70歳就業確保法」のポイント③は「70歳までの継続雇用制度の導入」です。
現在多くの企業で採用されている再雇用制度を70歳まで延長する方向なのだと思います。
一見、会社が守ってくれていそうですが、再雇用制度は現在の給料を維持するものではありません。
そして定年の60歳で65歳までの再雇用契約を結んだ場合は、65歳から70歳も契約してくれる保証はありません。
65歳で何の準備もなく会社から放り出されたら、就職先を探すのは定年時よりも難しいでしょう。
では60歳の定年で再雇用を選択し、65歳で再再雇用を選んだらどうでしょう。
現在、定年後に再雇用を選んだ場合は、給料が大きく下がるのが当たり前で、中には半分以下になる人もいます。
もし65歳から70歳の再雇用契約をした場合、さらに給料がさがると思ったほうが良い。
65歳の再再雇用でさらに半分になったら、給料は現役時代の4分の1です。
再雇用制度で会社に依存し続けるのは、リスクでしかないと思ってきます。
再雇用制度について詳しくは、以下の記事を参照してください。
改定された「70歳就業確保法」のポイント④は、「70歳までに継続的に業務委託契約を締結する制度の導入」です。
これは60歳定年で退職した後は個人事業主等として独立し、契約社員として雇われて働くのでではなく業務委託契約を結んで働くという制度です。
会社で雇い続けるのではなく、仕事をもって独立してくださいということ。
このように今回の改定から見えてくるのは、「70歳まで全社員を面倒見るのは無理」、「定年後は自分で働いてほしい」という国や会社の本音です。
70歳定年を視野に会社は働く機会を与える努力はするが、「自分で考えてください」ということです。
会社も国もまもってくれないなら、どうすべきか?
自分で稼ぐ力を身につけることです。
④人生100年時代に人生3ステージは使えない
4つめの理由は、人生100年時代には昭和の仕組みが使えないということです。
新卒で入った会社1社で勤めあげて引退する、人生3ステージをすることはできません。
人生100年時代による違いに関しては、以下の記事を参照してください。
私の今までの人生を同じような図にするとなり以下になります。
人生3ステージはできませんでした。
私は50代で3回転職して、合計5社で働きました。
私のように5社で働くことはないかもしれませんが、転職する人は確実に増えています。
新卒から1社で勤めあげたという人の方が珍しいですね。
もし定年まで1社でなんとかやってきても、70歳までみんな働く時代。
その先も働く場所が必要です。
働く場所や働き方に変化が求められます。
自分で稼ぐ力を身につけていれば変化に対応できます。
人生100年時代は、会社に1社に依存して逃げ切ることは難しいです。
人生100年時代には、無形資産といわれる稼ぐ力が必要です。
⑤どうせ働くならワクワク楽しく
5つ目の理由は、どうせ働くならワクワク楽しく働こうということです。
実は5つめの理由が最も大切です!
50代には、働いて培った豊富な知識と経験があります。
それを活かして自分の好きなこと得意なことをして稼ぐ力を身につけることができれば最高です。
ワクワクすること好きなことをテーマにして働くことで、自分で稼ぐ力を身につけます。
会社に依存せずに好きなことをして働くことは、生きがいにもなります。
働くことは生き方と密接に関係しています。
働くことを生きがいとしていると、好きな人たちが集まってきます。
会社のように強い上下関係のある人間関係でストレスをためることもありません。
好きなことをして働くことは、心と身体の健康にも良い影響があります。
「好きなことで稼ぐ力がある人」と「会社依存で稼ぐ力がない人」では、定年後の人生に大きな違いがでます。
定年後の人生を輝きのあるものにするためにも、稼ぐ力を身につけたいですね。
稼ぐ力を身につけた高齢者が日本を救う
50代が自分で稼ぐ力を身につけて定年後も輝く人生を送るのは個人のためだけではありません。
稼ぐ力を身につけた高齢者が日本を救うとさえ思います。
日本の超高齢化社会はますます進んでいきます。
昭和バブルから団塊ジュニアの世代は、人生100年時代の超高齢化社会を生きるロールモデルになる必要があります。
私たちの世代が、自分で稼ぐ力を身につけて70歳まで楽しく働く、働き方の先駆者になる。
高齢者が自分で稼ぐ力を身につけることで、日本の労働力がたかまります。
ワクワク働く高齢者が増えれば、幸福度も高くなり、健康な高齢者も増えて医療費も削減できる。
自分で稼いで働くことができれば、年金支給を後ろ倒しすることも可能かもしれません。
これからの人生100年時代、グローバル化の世界では、変化に強くなくてはなりません。
自分で稼ぐ力をつければ、変化にも柔軟に対応できます。
50代から稼ぐ力を身につけることは、高齢化社会をつきすすむ日本にとって必要な変化です。
稼ぐ力を身につけた高齢者がどんどん増えることが日本を救うことになるのです。
50代から稼ぐ力をつける準備をすべき3つの理由
稼ぐ力を身につける準備は定年後からはじめるのではなく、50代になったらはじめましょう。
50代から稼ぐ力をつける準備をすべきなのには、大きく3つの理由があります。
①時間がかかる
日本で働く人の約9割がサラリーマンです。
そして昭和バブルから団塊ジュニアの世代の多くも、サラリーマンが大多数。
自分で稼ぐ力を身につける方法は学校や会社では教えてくれません。
稼ぐ力を身につけるには、スキルを身につけるために試行錯誤して学ぶ時間が必要です。
60歳の定年後に本格的に自立できるようにするためにも、50代から準備をするのが得策です。
②心とお金の不安レベルをさげる
あなたが自分のワクワクする専門テーマを決めて行動を開始します。
行動することで、自分で稼ぐ力を身につけます。
ただ労働する時間を売って稼ぐサラリーマンとは違うので、いくら頑張ってもいくら長く働いても稼げない期間があります。
働きに関係なく毎月決まった日に給料の入るサラリーマンとは違うのです。
やってもうまくいかないとモチベーションがさがります。
稼げないことに焦りも感じ始め不安になります。
もしあなたがサラリーマンをやめて収入がなかったら心とお金の不安はどんどん増すばかり。
サラリーマンとして働いていれば、上手くいかなくてもお金の心配をすることがありません。
心とお金の不安レベルをさげるためにも、サラリーマンとして働いている50代のうちから稼ぐ力を身につける行動をしましょう。
③60歳からでは遅いか?
今の60歳は、ひと昔まえの60歳と違って若いです。
60歳からでも遅くはないでしょう。
とはいっても体力は確実に落ちていきます。
今より若い日は決して来ません。
少し時間に余裕ができたらやるかと思っているなら、時間に余裕ができる日は定年で仕事をやめる時までありません。
稼ぐ力をつけるには、時間がかかります。
継続していれば稼ぐ力が身につきますが、必ず身につく保証はありません。
体力、気力、資金力もある50代からはじめましょう。
50代からの稼ぐ力の身につけ方
50代からの稼ぐ力の身につけるには、定年後の働きかたにつながる副業をして実際に稼いでいきます。
ただし50代がサラリーマンとして働きながら副業をするのに、おすすめの副業とおすすめしない副業があります。
おすすめするのはスキル習得型の副業です。
スキル習得型の副業は、自分が好きなことをして稼ぐことができます。
ネットを使って自分ひとりでできる副業をしましょう。
スキル型のおすすめの副業を7つ紹介します。
①ブログ
②アフィリエイト
③クラウドソーシング
④スキルマーケット
⑤コンサルティング
⑥プログラミング・Web制作
⑦Webマーケター
7つの副業について詳しくは、以下の記事で解説しているので読んでくださいね。
なかでもおすすめするのは、ブログを基盤にして展開することです。
まずはあなたの専門テーマを決めて特化ブログを作ります。
知識と経験を活かした専門家ブログです。
専門家ブログを作ることによって専門性を証明することができます。
ブログを基盤にして、クラウドソーシング、スキルマーケットなどで専門分野に関連した仕事を受注していきましょう。
さらにブログでアフィリエイトをしたり自社商品を開発して販売したりすることでWebマーケティング力も身につけることができます。
まとめ|50代から稼ぐ力を身につける
いわゆる昭和のバブル世代(1956-1970年生まれ)や団塊ジュニア世代(1971-1974年生まれ)は、働き方を変える必要があります。
会社で働いていて定期的な給料がある今のうちに、自分で稼ぐ力を身につけましょう。
「好きなことで稼ぐ力がある人」と「会社依存で稼ぐ力がない人」では、定年後の人生に大きな違いがでます。
50代の今のうちから稼ぐ力を身につけるのです。
50代になったら定年後の働き方につながるスキル習得型の副業をするのが、おすすめ。
私たちの世代が、人生100年時代の超高齢化社会を生きるロールモデルになりましょう。
私たちの世代が、自分で稼ぐ力を身につけて70歳まで楽しく働く、働き方の先駆者になりましょう。
昭和のバブル世代(1956-1970年生まれ)や団塊ジュニア世代(1971-1974年生まれ)は、これからの超高齢化社会の日本を救うこともできるのです。
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